二代目竿忠 中根仁三郎作の、戦火を免れた、いわゆる古典竿です。
(三代目竿忠は、『竿忠の寝言』でおなじみの中根音吉で、仁三郎の子どもです)
硬めの調子の竿で、穂先は太めに作られています。とにかく頑丈な竹で丈夫に作られています。竿同士が触れ合った際、キンキンとした金属音のような音がします。現代の竿と全く違った音が聞こえます。
手元は細身で握りやすいです。竿尻には金属で丁寧な仕事がなされています。
竿袋はボロボロになっていますが、そのままお付けします。
最後の画像は、貴重書『焼き印の顔』より抜粋しました。
長さから小物竿のような気がいたしますが、ものすごく硬調子の竿なので、違う用途かもしれません。
滅多に出品されない一品と思います。歴史に名を残す名人の遺産、江戸和竿の粋、歴史の一部そのものを、ぜひ一度はその手にしてみて下さい。
五本継、三本継の竿忠も出品しております。3本とも、口塗りは黒一色と思いきや、強い光に当てますと、虫喰い塗りのような模様が浮かび上がるという、凝った渋い塗りが施されています。この技法はあまり見たことがありません。現代では失われた技かもしれません。
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