ツァイスのビチューミ
Zeiss "Bitumi"
シリアルナンバー 3487
1925年(大正14年)に製造されたアクセサリーです。
カール・ツァイスの「ビチューミ」は、通常の顕微鏡観察像を立体的に見えるようにと考案された双眼鏡筒アタッチメントです。
眼幅は 70~75mm の幅で調節できます(画像6枚目を参照)。
4本の接眼レンズ(画像7枚目を参照)
手前の2本
B1 :12.5倍
奥の左 5x
奥の右
HYPERPLAN 5:15倍
アタッチメントと観察像(画像8枚目を参照)
アタッチメントは、チューブの下端からメインチューブの上端までの距離が 75mmのため、ツァイスの160鏡筒長(外径 34mm)のスタンドのいずれにも適合します。
「ビチューミ」アタッチメントを装填すると、チューブの長さが 160mmから 230mm に延長されます。「ビチューミ」を追加した結果として生じる像の不一致を補正するために、「ビチューミ」アタッチメントの下部にはアクロマティックネガティブレンズ(赤色の矢印)が追加されています。
左下
標本:腎臓(ウサギ)、H&E染色
観察総合倍率 500倍
ビチューミを搭載した顕微鏡「スタンドⅢ」(画像11目を参照)
※出品内容に顕微鏡は含みません
標本観察画像(画像12枚目を参照)
左右2つの視野画像は少し明るさが不均等です。また、片方(右側)が青く着色されて見えます。これは光線を2方向に分離するプリズムにハーフフィルムが貼られているためです。ただしこれは、両目観察時の支障にはなりません。
標本:大腿骨(マウス)、ビラヌエバボーン染色
観察総合倍率 500倍
標本観察画像(画像13目を参照)
標本:珪藻
観察総合倍率 100倍(左)、500倍(右)
「ビチューミ」で本当に標本を立体的に見えるかどうかを確認しました。
通常の標本(腎臓 3μm 厚切片)では細胞を立体的に見ることはできませんでした。
唯一、珪藻を観察(500倍)した際に、種類によっては構造を立体的に見ることができるものがありました。しかし、立体的に見るために照明を工夫する必要があります。
「ビチューミ」の眼幅の調整幅は小さいですが、鏡筒長が変わらないため眼幅を調整しても画像がぼやけません。
【鏡筒160mmで鏡筒の外径34mmの顕微鏡全般に装着可能です。】
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